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【CK3】ゾーグバディット朝史③「第2回十字軍」(1133年~1144年)

 

前回はこちら

 

北アフリカの一部族から始まり、わずか50年でカイロから北アフリカ一帯を征服する巨大な帝国へと成長したゾーグバディット朝

その第3代スルタン、アブド=アッラー2世の代には、第1回十字軍で奪われたエルサレムの地も取り戻し、もはや地上に敵はいないとばかりの威光を放っていた。

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しかし、そんな彼らに対し、牙を剥く者たちが現れた。

すなわち、教皇ルキウス2世率いる第2回十字軍

カトリック諸侯を集めた総勢6万4千の軍勢が、5万5千スンナ派連合に襲い掛かる。

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数的には劣勢。

果たして、アブド=アッラー2世はこの窮地を乗り切れるか?

 

 

 

第2回十字軍(1133年~1135年)

1133年12月。開戦から半年後。はるばる地中海を越えてやってきた十字軍主力1万7千の軍勢が、エルサレム北部のシリアの地に上陸する。

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その側面を突く形で山岳地帯の村ジュシヤで最初の戦闘。

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最初、数の上では劣勢ではあったが、圧倒的な騎士(Faris)の数(76名!)を揃え、軍の質で徐々に逆転していく。

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3月25日。3か月弱にわたるジュシヤの村の戦いが終わり、勝利。

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騎士(Faris)だけで1,781名もの敵を屠り、ムバリズン(重歩兵)も敵主力のパイクマン(長槍兵)への相性有利もあってキルレシオ10倍の大活躍。

結果、十字軍5,708名の損害に対し、こちらの損害は3,903名。初戦はまず優勢に終えることができた。

 

 

4月にはレバノン南部の町ティーで2回目の総力戦。

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以後、Daqahraゾガルといった各都市での戦いに次々と勝利し(途中、ティールの町での2回目の戦闘での敗北を挟みつつ)、その年の暮れにはいよいよ総兵力数で逆転し始める。

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12月にはイェルサレムの地で総勢5万の兵で2300の十字軍兵を蹂躙。

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年明けにはさらにティベリアスで639名の十字軍兵を全滅させるなど、着実に敵軍の数を減らしていく。


そして1135年1月14日。

海に逃げようとしていた1万6千の十字軍兵を捕まえるべく、ティーの町での3回目の戦いが行われる。

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これに圧勝。実に8,651名もの十字軍兵を粉砕。

こちらの損害は1,907名と、この戦争における最大戦果を誇ることとなった。

 

 

ここから、戦争の趨勢は完全にスンナ派連合側に傾く。

各地で十字軍の残兵を各個撃破していき、ついには1135年9月2日。

戦争開始から2年3か月。

最初は数的不利から始まった第2回十字軍との大戦争も、ついに終わりのときを迎えた。

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「異教徒はアッラーの怒りを味わったのだ!」

 

 

宗教騎士団の設立と文化の改革

さて、今回はなんとか勝ったものの、次再び十字軍が発令されたとき、同じように強大な軍勢で襲い掛かられると怖くはある。

そこで、いくつかの対策を講じていくこととする。

 

まずは、宗教騎士団(Holy Order)の設立。

自身が王国か帝国を支配しており、宗教的指導者(今回の場合はスンナ派カリフ)との関係が良好で、かつ敬虔レベル(Level of Devotion)が「献身的なしもべ(Devoted Servant)」以上のとき、大量の資金と信仰値を支払って設立することができる。

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すると、異教徒との戦いのときにはいつでも無償で呼び出せる超強力な常備軍が手に入るほか、同じ宗派やその宗派の宗教的指導者からの評価にも大きなボーナスが手に入る特典付き。

 

今回は、第2回十字軍との戦いで3度にわたる激戦が繰り広げられ、最終的に戦いの趨勢を大きく変えるきっかけとなったティーの地にこの宗教騎士団を設立することにした。

初代騎士団長はグランドマスター(総長)・マンスール

公正かつ勤勉、そして勇敢な、信仰心溢れる若き闘士が最強の軍隊を率いることとなる。

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宗教騎士団オリジナルの常備兵カタフラク

古代末期のローマから東ローマ帝国時代にかけて活躍した重装騎兵で、その攻撃力124は、同時代の最強格常備兵であるムバリズン(重装歩兵)の48を軽く凌駕する。

 

 

さらに十字軍との戦いの勝利によって大量の(4,160ポイントもの)威信を獲得したため、こちらを使って新DLCからの追加要素でもある「文化の改革」を実行していく。

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ベドウィン文化にあらかじめ用意された4つの伝統(Tradition)に、新たな追加の伝統を付け加える改革を実行する。

 

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今回選んだのはこちら。「屈強な護り手たち(Stalwart Defenders)」。

防衛戦争時に得られる威信やゴールドを2倍にし、また非常に有用なのがその戦争を終わらせるための戦勝点に10ポイント分のボーナスが加わり、防御のアドバンテージ、さらにはその文化の所領の防衛兵の数が25%増加するという、何かと苦しい展開になりがちな防衛戦争を助ける非常に有用な効果を持っている。

 

5,000ポイントもの威信を支払う必要があるが、十字軍勝利のおかげでポイントにはかなり余裕があるので、思い切ってこちらを追加することに決めた。

 

 

「敬虔王」アブド=アッラー2世による、偉大なる事業の数々。

その生涯は常に栄光に満ち溢れているかのように見えたが・・・

 

 

悲劇の戦い

第2回十字軍との戦いが勃発する直前の1132年3月4日。

前回姦通の罪を犯していた嫡男のアブー=バクルが38歳の若さで謎の死を遂げる。

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どうやら、暗殺のよう。

確かに、多くの恨みを買っていたようではあるが、しかし、一体誰に?

密偵長に宮廷内の探索を命じるが、このときは特にそれらしき手がかりを掴めずにいた。

 

 

さらに十字軍戦争終結後の1136年2月16日。

今度は、そのアブー=バクルの嫡男でアブド=アッラー2世の孫にあたるイスマイールが同じく暗殺される。

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わずか16歳。明敏(Quick)の特性をもち、不道徳な父と違って非常に優秀な可能性のある子だっただけに、あまりにも惜しい死。

 

一体、誰がこんなことを。

アブド=アッラー2世は再び密偵リシャンに宮廷内の探索を命じる。

 

 

すると・・・

 

 

 

 

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ついに、暗殺の首謀者を見つけ出す。

それはまさかの・・・アブド=アッラー2世の三男。すなわち、1人目の犠牲者である長男アブー=バクルの弟であり、2人目の犠牲者であるイスマイールの叔父にあたるアブド=アル=カウィであった。

 

「非情(Callous)」で「欲深い(Greedy)」な性格をもつ男であった三男アブド=アル=カウィ。

その目的は王位継承権をもつ兄たちとその子らを皆殺しにし、自らが王国のすべてを手に入れようという非道なものだったのかもしれない。

 

 

いずれにせよ、罪が明らかになった以上、放置してはおけない。

アブド=アッラー2世はすぐさまこの殺人の秘密を暴露し、そして愚かなる息子に投獄を迫った。

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が、アブド=アル=カウィはこれを拒否。

あろうことか、反乱の軍を挙げたのである。

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当然、2か国程度しか領有していないアブド=アル=カウィのわずかな軍勢では、大国ゾーグバディット朝の総勢1万3千を率いるアブド=アッラー2世に敵うわけもなく。

 

1138年4月6日。

戦いはわずか1年で幕を閉じた。

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野戦にて身柄を拘束されたアブド=アル=カウィはそのまま牢屋の中に。

追放刑なども選択はできたが、ここは幽閉させたまま過ごさせることに決めた。

いずれにせよこのまま野放しにすればまた今度は次男、あるいはその子に手をかけかねない。

すべての自由を奪い、罪と向き合う時間を与えることにする。

 

 

 

得るものは何一つない、実に哀しい戦いが終わった。

嫡男アブー=バクルの男子はイスマイールしかいなかったため、アブド=アッラー2世のもつスルタン位の継承権は次男バヒールのもとに。

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「怠惰(Lazy)」だが「社交的(Gregarious)」で「野心的(Ambitious)」な面もある男。元々は権力に興味のない様子で遊び歩いていた男だったが、思わぬ形で転がり込んできた王位継承権に、らしくないやる気を見せているとか何とか。

 

 

これにて一族内のゴタゴタは一旦、落着。

再び、拡大戦争へと突き進んでいくこととする。

 

 

 

そして帝国へ・・・

イスマイール派のハシミド朝への度重なる征服戦争、および同じアシュアリー学派の盟友ミルダース朝の臣従などもあり、領土を拡大していくゾーグバディット朝。

1139年9月16日にはカリフ・サラーハッディーンの支配するバグダードを攻め落とし、これを孫の(バヒールの嫡男の)アブド=アッラーに譲り渡す。

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スンナ派5大聖地(メッカ、メディナ、シナイ、エルサレムバグダード)すべてを直接支配下に置き、アラブの主要領域をすべて支配しおえたゾーグバディット朝。

 

 

 

次なる目標は、世界最大の都市をもつ「あの帝国」。

 

 

1140年12月26日。

学識ライフスタイルのPerkの1つ、Sanctioned Loopholes(許可された抜け道)が解禁。

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これで請求権を「購入」することができるようになる。

 

これを用いて早速ビザンツ帝国皇帝バルダスの帝位継承権を購入してしまう。

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信仰点は2,000点も必要になるが、これだけの巨大帝国を建国したアブド・アッラー2世にとっては、まったく問題はない。

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ただ、この請求権を利用して宣戦布告するためには威信が1,000ポイント必要になる。

宣戦布告後に同盟国を呼び込むためにも追加の威信が必要になるため、しばらくは狩りや祝宴を開くなどして、威信を蓄積していく。

 

 

そして1142年8月5日。

ついに準備は整った。イスラーム世界最大の帝国となったゾーグバディット朝が、キリスト教世界最大の帝国へと宣戦布告する!

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バルダスも内乱で疲弊しており、兵力も資金力も厳しい状態。

こちらはセルジューク朝の分派でもあるTungid朝(総兵力7,084)やアラビア半島ベドウィン部族ナジュド(総兵力2,864)、ベルベラのソマリ人部族(総兵力2,102)など総勢3万4千の舞台を率いており、基本的に苦戦することはないだろう。

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1144年2月4日。バグラスの地にて、ビザンツ帝国軍ほぼ全兵力である8,000の軍隊と激突。

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自軍を率いるのは弟のトリポリタニアフサイン(軍事力22)。

対する敵司令官は軍事力21のアカイア公メレティオス。軍事ライフスタイルのPerk「Never Back Down」による効果で優位性+5のボーナスを得ており、山岳での防衛による+12のボーナスも得ているものの、君主の借金の多さによるペナルティ(-10)や、補給が少なくなっていることによるペナルティ(-10)を得ており、数だけでなく質においても劣勢。

 

4月1日にはこの戦いに勝利し、結果33%もの戦勝点を獲得。

これで一気に戦勝点100%に達し、早くも戦争に勝利。

たった1回の戦闘で、勝利を決める形となった。

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これにて、ビザンツ帝国の領土をすべて支配下に。

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帝位も獲得し、第3代スルタンアブド・アッラー2世は皇帝として、世界最大の国の王として君臨することとなった。

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だが、この急激な拡大は当然、歪さも生み出す。

何しろ、総所有領土218伯領のうち、実に43%に達する94伯領がギリシャ文化であり(ベドウィン文化は8.7%の19伯領)、53%に達する129伯領が正教会スンナ派アシュアリー学派は39%の95伯領)という、異端・異文化をより大量に領内に抱えている状態。

 

属国の軍事バランスも非常に偏っていれば当然起こりうるのは・・・

 

 

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反乱発生!!!!

 

敵総兵力、2万超!

 

 

第4回「反乱に次ぐ反乱」に続く。