この世界の歴史は1669年に大きな変化を迎える。 4年前のスペイン王フェリペ4世の死後、その妃であったマリアナ王妃がわずか3歳の息子カルロス2世の摂政となり政権を牛耳ると、これに反対する勢力(主にアラゴンとカタルーニャの貴族たち)によってフェリペの…
1845年「一月革命」。この世界のフランスが選んだのは帝政でも共和制でもなく、レジティミストたちによるブルボン王朝の再復活、すなわち新復古王政であった。 軍事的英雄にして熱心な絶対王政信奉者であったニコラ・シャンガルニエ元帥の下、選挙制度は廃止…
フランス革命とナポレオン戦争の後、ウィーン体制によって復活したブルボン朝フランスは1830年の七月革命によって再び打倒された。 しかし、王政とは名ばかりでブルジョワによる支配に服するこの七月王政に対し、国内では様々な勢力による不満が蓄積されてお…
1836年。 あの狂乱のフランス革命から半世紀、そして皇帝ナポレオンの即位から30年、王政復古から20年・・・時計を戻したはずのフランスは、再び混乱の渦に巻き込まれ始めていた。 すでに、王権を取り戻したブルボン朝は1830年の七月革命により打倒されてお…
1467年の応仁の乱以降、全国に広がった騒乱と混沌の「戦国時代」。 その「最終局面」が始まったのは間違いなく、1560年の「臼木ヶ峰の戦い」で、2万7千の今川軍を1万7千の織田軍が打ち破ったその瞬間からであろう。 そこから40年。 1576年にはその織田信長が…
百数十年にわたり続いた戦国乱世を平定した天下人・豊臣秀吉が、この世を去った。 遺された幕臣たちに課されたのは、この傑物が築き上げた静謐の世を維持し、後世に継承すること。 しかし、あまりにも偉大過ぎた存在の喪失は、この遺された政権に必然的に混…
かつては素性も知られぬ父母の下で生まれ育った木下藤吉郎秀吉。その知略でもって昇り龍の戦国大名・織田信長の下で名を上げ、丹波摂津を治める大大名へと成長する。 信長死後は織田家中における存在感をさらに高め、1586年には信長の後継者・信雄を臣従させ…